イベントレビュー:サーキュラー・デザイン・スプリント講座(概要編)

本講座は「デザイン・スプリント」の手法を用い、サーキュラーエコノミーの概念を取り入れたプロダクト・サービス開発を実施するサーキュラー・デザイン・スプリントの一連のプロセスを通じて、「サーキュラーエコノミー」や「サーキュラーデザイン思考」について学ぶことができるプログラムです。

講座を受講する前は、サーキュラー・エコノミーのことに対しての知識が全くなく、短い時間で理解するのが難しいのではないかと考えていました。しかし、図を使った説明や設定された課題に関するワークショップを行うことによって、楽しみながら理解することができました。

講座の流れは3部で構成されていました。1部ではサーキュラー・エコノミーとは何かについての説明、続いて2部ではサーキュラー・デザイン・スプリント体験のためのワークショップの実施、そして最後の3部では全体的な講義の振り返りといった流れでした。

サーキュラー・エコノミーとは、製造・使用・リサイクルといった循環型の経済のことを指します。また、廃棄物・汚染を出さずに、製品と原材料をできるだけ長く使い続け、自然のシステムを再生するような循環型のデザインを行うことをサーキュラーデザインと言います。サーキュラーデザインの例をあげると、パッケージそのものが石鹸として使えるシャンプーボトルや子どもと共にサイズが成長する服などが存在します。安全で、循環型の素材選択や製品の長寿命化を目的としたデザインになっていると理解しました。

ワークショップでは、1グループ4名前後に分かれて、レストランをテーマに、現在の問題を洗い出しました。サーキュラー・エコノミーの循環を図示化した「バタフライダイアグラム」を用いて、循環できるものが何かをグループ内で考えながら、アイディアを書き出しました。書き出してみると、廃棄されているものの中に循環できるものが複数含まれており、問題解決に貢献できる方法だと感じました。

今回の講座は「概要編」ということで、サーキュラー・デザイン・スプリントの概念や導入部分を学びましたが、内容的にはまだ入口の20%とのことでした。今回学べなかった続きもぜひ受けてみたいと思う、非常に奥の深い講座でした。